地震時等において防災上多くの課題を抱える密集市街地の改善は都市の安全確保のため喫緊の
課題であり、令和3年3月19日に閣議決定した住生活基本計画(全国計画)において、地震時等
に著しく危険な密集市街地の解消とそれにあわせた地域防災力の向上に資するソフト対策を強化
することとされました。その成果指標として、危険密集市街地の面積(約2,220ha(令和2年度
末))を令和12年度までに概ね解消するととともに、危険密集市街地における地域防災力の向上
に資するソフト対策の実施率(約46%(令和2年度末))を令和7年度までに100%とする目標を
定めたところです。
上記住生活基本計画の見直しにあたり、危険密集市街地の区域・面積及びソフト対策の実施状
況等に関する調査を実施しましたのでお知らせします。
調査対象:平成24年10月に公表した危険密集市街地を有する地方公共団体
調査時期:(一次調査)令和2年7月 調査票配布、令和2年8月 調査票回収
(二次調査)令和2年11月 調査票配布、令和2年11月 調査票回収
調査内容:
(1)危険密集市街地の区域・面積
密集市街地のうち、延焼危険性又は避難困難性が高く、地震時等において最低限の安全性を確
保することが困難である「著しく危険な密集市街地(危険密集市街地)」を把握。
※密集市街地では、地震時等に同時多発火災が発生したとしても、際限なく延焼せず、避難が困
難とならない最低限の安全性を確保することを整備目標としている。危険密集市街地の抽出にあ
たっては、平成24年10月に公表した危険密集市街地に関する考え方を踏襲し、「延焼危険性(地
震時等における市街地大火の危険性)」と「避難困難性(地震時等における避難の困難さ)」を併
せ考慮するとともに、個々の地域の特性を踏まえて、各地方公共団体が位置づけの要否を判断し
ている。
(2)ソフト対策実施の実施状況等
ハード面の取組による危険密集市街地の整備改善の加速を図るとともに、ハード面の取組による
最低限の安全性確保にとどまらない、一層の安全性の確保を図るための地域防災力の向上に資す
るソフト対策の実施状況等を把握。
具体的には、危険密集市街地におけるソフト対策を、「家庭単位で設備等を備える取組」、「地域
単位で防災機能の充実を図る取組」、「地域防災力の実効性を高めるための取組」の3つの区分に
分類し、地方公共団体の判断によりソフト対策の実施の有無を抽出。
危険密集市街地は全国に2,219ha(111地区)あり、ソフト対策の実施率は約46%(51地区)。
(令和3年3月時点。)市区町村別の内訳は別紙1、全国の危険密集市街地の位置は別紙3、ソフ
ト対策の実施状況は別紙4のとおり。
・別紙1:地震時等に著しく危険な密集市街地の地区数、面積、地域防災力の向上に資するソフト対策実施状況一覧(PDF形式:226KB)
・別紙2:市区町村の問い合わせ先一覧(PDF形式:326KB)
・別紙3:地震時等に著しく危険な密集市街地の位置図(PDF形式:4314KB)
・別紙4:地域防災力の向上に資するソフト対策の実施状況(PDF形式:806KB)
・別紙5:用語解説(PDF形式:662KB)