平成29年11月10日
国土交通省では、我が国の建築分野の技術・基準の海外展開を支援する「新興国に対する我が国建築基準の普及促進事業」※1を実施しております。
今般、本事業を活用し、インド共和国ベンガルール及びアーメダバードにおいて、我が国の免震・制震技術の普及を図るため、構造技術者世界会議※2 の協力のもと、(一社)日本免震構造協会が「建築物免震・制震技術普及ワークショップ」を実施しました。
現地の政府関係者、学識者、技術者など2会場で合計約180名の参加があり、免震・制震技術をはじめ我が国の建築物耐震技術に高い関心が寄せられました。
※1 新興国政府職員等を対象とする技術見学会や制度研修会・セミナー・ワークショップ等を企画・開催する民間事業者等に対し補助を行うもの。平成27年度創設。
※2 世界から建築構造の技術者、研究者、コンサルタント、建築家、プロジェクトマネージャーなどが定期的に集まり、建築計画・建築構造等に関して意見交換を行う会議。
1998年(平成10年)にサンフランシスコにおいて第1回会議を開催。
インドにおいては、2001年(平成13年)にグジャラート州で地震があり、死者2万人に及ぶ被害が出るなど地震リスクの高い地域があり、また、昨年地震リスクの区分が見直されるなど耐震基準が改訂されたこともあり、建築物の耐震技術には高い関心があります。
本セミナーは、構造技術者世界会議(SEWC)の協力を得て、一般社団法人日本免震構造協会(JSSI)が、日本の建築分野の技術・基準の海外展開を支援する国土交通省補助事業を活用して、ベンガルール(カルタナカ州)及びアーメダバード(グジャラート州)の2都市を会場に開催しました。
1.日程・会場
・10月30日(月)~11月1日(水)
ベンガルール グローバル・アカデミー・オブ・テクノロジー(GAT)
・11月2日(木)~3日(金)
アーメダバード会場 L.D.カレッジ・オブ・エンジニアリング(LDCE)
2.主な参加者
開会式
(インド側)SEWCインド R.スンダラム会長、チャンドラモーリー事務長、
GAT N.ラナプラタプ・レディ学長(ベンガルール会場)、
LDCE G.P.バドダリア学長(アーメダバード会場)
(日 本 側)在ベンガルール日本総領事館 北川隆行総領事、
在インド日本国大使館 古橋季良参事官、
(一社)日本免震構造協会 和田章会長
ワークショップ参加者
(インド側)SEWCインド チャンドラモーリー事務長、技術者多数、
国際情報研究所地震工学研究センター R.P.クマール教授、
GAT C.V.スリンバサ教授、LDCE C.サニュイ教授、
現地政府関係者、研究者、学生 など両会場で合計約180名
(日 本 側)(一社)日本免震構造協会 和田章会長、沢田研自専務理事など8名
国土交通省住宅局 水谷明大建築国際関係分析官
3.開催報告
主催者であるJSSIの和田会長より、最近の地震と建築物の耐震設計の新しい考え方をテーマに講演しました。
また、その他の日本側参加者より、日本の建築規制制度、耐震設計の考え方、建築物における免震技術活用の事例、免震装置の設計、施工、管理などにおける重要な点などの紹介を行いました。
各会場の参加者は、ベンガルール約100名、アーメダバード約80名を数え、会場では活発な質疑応答が行われるなど、日本の免震技術、制震技術への高い関心が寄せられました。
また、レセプション、プレゼンテーションの合間などにも、両国の技術者、研究者等の間で活発な意見交換が行われるなど、密度の高い交流の場となりました。
写真 和田会長の講演(ベンガルール)
(ベンガルール会場)
(アーメダバード会場)
報道発表資料(PDF形式)
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