平成22年4月21日
国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)は、自動車の安全性能の比較評価を自動車アセスメントとして実施しておりますが、今般、平成21年度の評価結果がまとまりましたので公表します。
平成21年度は、販売実績の多い12車種(軽自動車1車種、小型・普通乗用車10車種(うちワンボックス及びミニバン3車種)及び商用車1車種)とメーカーからの委託による5車種を対象とし、アセスメントを実施しました。
平成21年度は新たに前面衝突後席乗員保護性能評価、後面衝突頚部保護性能試験、後席シートベルト使用性評価試験、座席ベルトの非着用時警報装置評価試験を開始しました。また、従前からの衝突安全性能試験(フルラップ前面衝突試験、オフセット前面衝突試験、側面衝突試験の3つの試験を実施。)、歩行者頭部保護性能試験、ブレーキ性能試験及びサイドカーテンエアバッグ※の展開評価等も実施しております。
今回の試験結果を見ると、衝突安全性能試験の総合評価(3つの衝突試験結果から総合的に評価したもの。)については、運転席は12台中9台が最高の六つ星となりました。助手席は12台中7台が六つ星となりました。
歩行者保護性能評価試験については、最高のレベル5の評価を得た車種が3車種あり、全体としても評価(レベル)の高い車種が増える傾向にあります。
本年度、新たに開始した前面衝突後席乗員保護性能評価については、レベル4が2車種、レベル3が9車種となりました。
後面衝突頚部保護性能評価試験については、最高評価が運転席、助手席で2車種ありましたが、最低評価も運転席3車種、助手席2車種ありました。
それぞれの車種の結果については、国土交通省のホームページ(http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/02assessment/),NASVAのホームページ(http://www.nasva.go.jp及び携帯サイトNASVA mobile(http://www.nasva.go.jp/mobile/index.html)に掲載するとともに、地方運輸局、運輸支局とNASVAの支所等において、パンフレットを配布します。
※ サイドカーテンエアバッグとは、側面衝突時に乗員の頭部を保護することを目的とするものであり、ルーフレール等に格納され、側面
衝突時に気嚢が膨らむことにより、主に車体のAピラーからフールレールに沿ってCピラー付近まで展開するエアバッグです。
〈自動車アセスメントとは〉
信頼できる安全性の評価を公表して、ユーザーが安全性の高い自動車を選択しやすい環境を整えるとともに、自動車メーカーに対しより安全な技術の開発を促すことによって、安全な自動車の普及を促進しようとするものです。