令和4年11月29日
国土交通省及び自動車基準認証国際化研究センター(JASIC)は、11 月24 日~25 日、自動車基・認証に係る多国間協定(いわゆる「1958 年協定」※1)のアジア主要国及びASEAN各国への理解促進等を目的として「第13 回アジア地域官民共同フォーラム」を開催しました。また、これに合わせて政府実務者級会合を行い、自動車の技術革新を見据えた安全確保の取り組み、基準・認証制度の改善等について意見交換を行いました。 |
1. フォーラム等概要 アジア地域官民共同フォーラムは、第13 回日ASEAN 交通大臣級会合(2015 年11月)において承認された「自動車基準・認証制度をはじめとした包括的な交通安全・環境保全施策に関する日ASEAN 新協力プログラム」の具体的取組の一つです。 過去2年は新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の影響により、オンライン形式のみでの開催でしたが、今般は、インドネシアにおいて対面形式とオンライン形式を併用したハイブリッド形式として開催し、活発な意見交換等が行われました。 今回の官民共同フォーラムにおいては、本年1月のASEAN 域内における自動車の装置にかかる相互承認協定(APMRA※2)の発効、本年11 月のフィリピンによる1958年協定加入書の寄託、来年8月までに見込むベトナムの1958 年協定加入等を踏まえ、これまでの日本の支援や協力に感謝の意が示されると共に、これらの協定に基づく相互承認の円滑な実施に向け、様々な課題等の議論が行われました。 この結果、こういった課題に対応していくためアジア諸国で連携していくことで一致するとともに、引き続き日本の協力に期待が示されました。 また、国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)※3において日本が主導的に行っている国際基準の策定等の取り組みを日本から紹介したほか、各国からも様々な基準調和活動に関する取組みが共有され、引き続きWP.29 における基準調和活動やその円滑な実施のための官民の連携の重要性が確認されました。 また、各国におけるCASE(C=コネクテッド、A=自動運転、S=シェアリング、E=電動化)に代表される技術革新を見据えた普及政策やその安全確保の取り組みについて共有が行われました。 加えて、官民共同フォーラムの開催に合わせて政府実務者級会合を開催し、自動車の基準・認証制度の改善等について意見交換を実施しました。 2. 開催概要 開 催 日 : 令和4年11 月24 日(木)~25 日(金) 場 所 : インドネシア・バリ(WEB 併用) 主 催 : 国土交通省、インドネシア共和国運輸省 参加国・地域: アジア・大洋州諸国13 カ国等政府・自動車業界計約190 名 (詳細別紙1) |
アジア地域官民共同フォーラムの様子 |
3. 主な議事 <官民共同フォーラム> (1) ASEAN APMRA の円滑な運用に関する意見交換 - 日本(JASIC) - ASEAN 各国 (2) 国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)における国際基準の策定・改正の動向報告 - 日本(国土交通省、JASIC) - 中国、韓国、インド (3) 各国における今後の国内基準・認証の動向に関する取組報告 - 日本、カンボジア、中国、インド、インドネシア、韓国、ラオス、マレーシア、 フィリピン、パキスタン、タイ、ベトナム <政府実務者級会合> 〇 1958 年協定加入に向けた基準・認証制度の整備、自動車技術の発展への対応等 - 日本、韓国、タイ、ベトナム、フィリピン ※1 1958 年協定は、1958 年に締結された国連の多国間協定で、自動車の安全・環境等に関する装置 ・部品毎の基準の統一及び認証の相互承認の実施を目的としています。日本は1998 年に加入し、 現在の締約国数は、58 カ国、1 地域(欧州連合)となっています。 ※2 Mutual Recognition Agreement for Automotive Products の略。1998 年12 月の第6 回ASEAN 首脳会議で署名された 「アセアン相互承認枠組み協定」 に基づく協定のうち、自動車と部品に関す る協定を指します。本協定により対象となる生産品は、ある一か国で基準適合性が検査されれば、 他のASEAN 諸国では再び検査されることなく販売する事が可能とされています。 ※3 国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)は、自動車安全・環境基準の国際調和と認証の相互 承認を多国間で審議する唯一の場であり、日本も積極的に参画しています。 |
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