平成24年4月6日
国土交通省は、国土交通事務次官通達「平成24年度国土交通省所管事業の執行について」を別添のとおり発出したので、お知らせします。
○主な内容
1.公共事業等の施行方針
(1)平成24年度の所管事業の執行に当たっては、現下の厳しい雇用情勢やデフレ状況に対応し、景気持ち直しの動きを確かなものとするため、速やかな執行を図ること。
なお、東日本大震災の被災地域の復旧・復興事業については一日も早い復旧・復興を図るため着実に事業を推進すること。
(2)節減合理化等の効率的な予算の執行に努めること。
また、年度末に不要不急の予算執行が行われることがないよう徹底すること。
併せて、随意契約の見直しなど予算執行に係るチェックをさらに強化するとともに、調達を含め、予算執行に関する情報開示を徹底すること。
(3)地域の再生に資する事業について、その着実な実施に努めること。
(4)事業の実施に当たっては、地方からの要望も踏まえ、執行の円滑化に努めること。
(5)公共事業コスト構造改善について、引き続きより一層の推進に努めること。
(6)事業執行に必要な用地の円滑な取得に努めるとともに、用地補償の適正な実施を確保すること。
(7)周辺の環境や景観に配慮した施工等に努めるとともに、公共事業の説明責任(アカウンタビリティ)を確保しつつ、事業の推進を図ること。
(8)東日本大震災による被災地における復旧・復興事業の円滑な施工を図るため、関係者が一丸となって取り組むこと。
2.入札・契約業務の厳正な執行と建設産業の健全な発展
(1)入札・契約に当たっては、「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」等に基づく透明性の確保等を図るための措置、「公共工事の品質確保の促進に関する法律」等に基づく競争参加者の技術的能力の審査等の措置及び「水門設備工事に関する入札談合等に関する調査報告書について」等に基づく競争性・透明性の向上のための入札方式の改善等の措置を適切に実施するとともに、ダンピング対策を徹底し適正価格による契約を推進すること。
(2)「公共事業の入札・契約手続の改善に関する行動計画」、「政府調達に関する協定」及び「公共調達の適正化について」の適切な運用を図ること。
(3)随意契約については、「随意契約見直し計画」の着実な実施に努めてきたところであるが、応募要件の緩和、より競争性の高い契約方式への移行など、平成19年12月にとりまとめた必要な措置を講じ、随意契約の適正化を一層推進すること。
(4)発注に当たっては、入札談合行為に関与することは、決してあってはならないことであることを肝に銘じ、発注者としての責任を十分自覚し、その厳正な実施に努めるとともに、入札参加者に対しても、入札の公正・公平を害するおそれのある行為を行わないよう厳重に注意すること。
(5)ダンピング受注については、排除の徹底を図り、「いわゆるダンピング受注に係る公共工事の品質確保及び下請業者へのしわ寄せの排除等の対策について」、「緊急公共工事品質確保対策について」及び「公共工事の品質確保に関する当面の対策について」等に基づく措置を適切に実施すること。
(6)東日本大震災による被災地域においては、復旧・復興事業の円滑化や地域経済への特段の配慮が必要なことから、建設企業の資金繰り対策への取組を特に強化すること。
3.中小建設業者等の受注機会の確保等
中小建設業者等の受注機会が確保されるよう、上位等級工事への参入の拡大、コスト縮減の要請や市場における競争が確保される範囲内で可能な限りの分離・分割発注を行うとともに、経常建設共同企業体の適正な活用を図るほか、請負代金の設定及び支払の適正な実施を徹底すること。
4.安全対策・環境施策の推進
工事の発注に当たっては、安全確保に万全を期すため、関係法令の遵守、適切な設計・積算、工期の設定、施工条件の明示等に努めるとともに、工事全体での環境負荷を低減させ、また、建設副産物の適正な処理を行うこと。
平成24年度国土交通省所管事業の執行に関する通達について(PDF形式)
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