平成28年3月29日
昨年10月から12月まで、関西、成田、羽田の3空港で国土交通省が実施した先進
的なボディスキャナーの運用評価試験の結果概要をお知らせします。
1.検査時間は平均約80秒で、全身の接触検査に比べて平均約10秒の時間短縮
ができました。今後の工夫で更なる時間短縮に努めます。
2.お客様アンケートの結果( 約2,500名) は、検査全般と今後の導入について約7
割のお客様に好意的に受け止めていただきました。
こうした結果を踏まえ、平成28年度から全国の主要空港へ順次導入していきます。 |
昨年5月、国際組織犯罪等・国際テロ対策推進本部( 本部長: 官房長官) で、「邦人殺害
テロ事件等を受けたテロ対策の強化について」が決定され、「空港における先進的な保安
検査機器の導入による保安検査の高度化を検討する」ことが盛り込まれました。
航空局では、保安検査を厳格化しつつ旅客流動の円滑化も配慮すべく、諸外国で導入
が進む先進的なボディスキャナーの導入を検討するため、運用評価試験を実施しました。
本評価試験の結果は以下のとおりです。
1 . 保安検査場の運用への影響
( 1 ) ボディスキャナー検査を受けたお客様: 3 空港合計で1 7 , 7 6 5 名
先進的なボディスキャナーの場合検査時間平均約8 0 秒※ 1
( 参考) 全身の接触検査の場合〃平均約9 0 秒※ 2
※ 1 ボディスキャナーに入ってから接触検査が終了するまで
※ 2 門型金属探知器に入ってから接触検査が終了するまで
( 2 ) 今後の改善点
ボディスキャナーによる検査が初めてのお客様がほとんどだったこともあり、
説明に相当の時間を要しました。そのため、今後は
[1] 保安検査を受ける前の準備( 上着等を脱いで、ポケットの中の
すべての所持品を出していただく)
[2] 保安検査を受けるときの姿勢( 機種によって静止または回転)
についての周知方法を工夫し、検査の効率化や時間短縮に努めます。
2 . お客様アンケートの結果( 詳細は別紙をご覧ください)
( 1 ) アンケートに御協力いただいたお客様: 3 空港合計で2 , 5 0 9 名
[1] ボディスキャナー 満足・おおむね満足 7 0 %
検査全般特にない・無回答 2 2 %
やや不満・大いに不満 8 %
[2] 今後の導入 積極的に導入・どちらかといえば導入 7 3 %
特にない・無回答 2 2 %
『全身の接触検査』を行うほうがよい 5 %
( 2 ) 今後の改善点
概ね好意的に受け止めていただきましたが、一方で、ボディスキャナー検査に
対して不満を感じているお客様や、全身の接触検査のほうがよいと感じている
お客様がいらっしゃることを十分踏まえ、引き続き、周知・広報活動や検査時に
おいて、お客様一人一人に対し、慎重かつ丁寧な対応を行ってまいります。
【問い合わせ先】
国土交通省航空局安全部空港安全・保安対策課
航空保安対策室
国土交通省代表
03-5253-8111 内線
48326 または48176
※ 土・日・祝祭日を除く(09:30~11:45、13:00~16:45)
担当: 河内( かわち) 、有田( ありた) FAX: 03-3580-5233