平成22年3月12日
国土交通省港湾局は、港湾整備に必要な沖合の波浪情報を取得するために、日本沿岸にGPS波浪計を設置し、データの集約・解析については独立行政法人港湾空港技術研究所が実施しています。現在11基の観測データが港湾局のウェブサイトで公開されており、気象庁にも提供されております。
このGPS波浪計により、2010年2月27日にチリ中部沿岸で発生した地震による津波を捉えました。その観測結果について下記のようにお知らせいたします。
GPS波浪計とは、GPS衛星を用いて沖合に浮かべたブイの上下変動を計測し、波浪や潮汐等の海面変動を直接観測する海象観測機器です(別紙1)。現在11基の観測データが港湾局のウェブサイト「リアルタイムナウファス」*で公開されており、気象庁にも提供されています(別紙2)。2010年2月27日にチリ中部沿岸で発生した地震により、我が国沿岸域に伝播した津波を、これらのGPS波浪計で捉えることに成功しました(別紙3)。
(* http://www.mlit.go.jp/kowan/nowphas/)
今回得られた観測データは、津波シミュレーションの精度向上や津波による被害低減に関する研究等に資する貴重なデータであることから、以下に示す観測データを今般広く提供いたします。入手をご希望の場合は、下記の国土交通省港湾局技術企画課技術監理室にご連絡ください。
・提供するデータ 2/28~3/2の5秒毎の観測水位、天文潮位、潮位偏差
GPS波浪計での観測データは気象庁にリアルタイムで提供されており、今回気象庁が発表した津波情報の中で、GPS波浪計の観測データが活用されています。(別紙4)
(別紙1)GPS波浪計を活用した沖合波浪観測について(PDF形式:225KB)
(別紙2)GPS波浪計観測地点一覧(PDF形式:190KB)
(別紙3)GPS波浪計による津波の観測結果(PDF形式:842KB)
(別紙4)気象庁におけるGPS波浪計観測データの活用状況(PDF形式:55KB)