平成23年3月28日
国土交通省港湾局は、港湾整備に必要な沖合の波浪情報を取得するため、太平洋及び日本海北部沿岸にGPS波浪計*1を設置し、波浪や潮汐の観測を行っています。観測データは港湾局のウェブサイトで公開しているほか、気象庁にも提供しています。
平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の直後には、大きな津波が沿岸に到達する約10分前に6mを超える津波高を沖合で観測、気象庁においても津波警報の切り替えに活用されたところです。津波第1波を観測後、陸上における通信回線の寸断に伴いデータ伝送は中断されてしまいましたが、先日、独立行政法人 港湾空港技術研究所が現地調査を行った際に釜石の陸上局から記録装置を回収・分析した結果、第1波以降の観測データも得られ、津波波形の全記録が明らかになりました。
(1)釜石沖では津波の第1波が最大で(津波高6.7m*2)であり、その後、第7波までが顕著な津波として観測されていた。
(2)陸上における通信網の寸断後もGPS波浪計は津波を計測、陸上局にデータを送信し続けていた(陸上局では、地震による停電後も無停電装置が稼働し約2日間データを記録)。
詳細な分析結果については、本日中に独立行政法人 港湾空港技術研究所のウェブサイト(http://www.pari.go.jp/)に掲載します。
また、詳細データ(5秒毎の観測潮位、天文潮位、潮位偏差)の入手をご希望の場合は、下記の申請様式に必要事項を記入の上、国土交通省港湾局技術企画課技術監理室(g_PHB_KAG@mlit.go.jp)までご連絡ください。