平成25年3月19日
国土交通省は、去る3月7日、ベトナム建設省(MOC)とともに、ベトナム・ハノイ市において「第4回日・ベトナム建設会議」を開催した。
本会議は、日本式の優れた施工を知るベトナム人建設人材の育成、日越建設業界の協力関係のあり方等について協議を行うほか、日・ベトナム両国の建設関連制度の紹介、ビジネスマッチングを実施するために開催されたものである。また、日本及びベトナムで設立された人材育成に関する協議会間における今後の協力関係の締結に向けた覚書の締結も実施された。
なお、本会議に先立ち、日原建設流通政策審議官がベトナム建設省ブイ・ナム・カイン副大臣を表敬訪問し、国土交通省とベトナム建設省が今後幅広い分野で協力関係を構築していくことで一致した。
平成25年3月7日(木) 8:30~16:00
メリア・ハノイホテル
(1)日本側
国土交通省 日原洋文 建設流通政策審議官
中島正人 大臣官房参事官(グローバル戦略)
外務省 三宅浩史 駐ベトナム日本国大使館 参事官
日系建設企業 等
(2)ベトナム側
建設省 トラン・ヴァン・ソン副大臣
ナム・ヴァン・カイン建設経済局長
交通運輸省 グェン・チェン・タン イノベーション及び企業管理局長
(1)挨拶(抄)
・ 東日本大震災に対するベトナム政府及び国民からのご支援に感謝している。日ベトナム国交樹立40周年という節目の年に会議を開催することは大変有意義である。今回会議においては、両国で先に設立された人材育成に関する協議会の間における今後の協力関係の構築に向けた覚書の締結を予定しているが、このことが、日・ベトナム両国の建設業界における交流の強固な基盤となることを期待している(日原建設流通政策審議官)。
・ 日本の建設業の高い技術・技能をスムーズにベトナムに移転する仕組み作りが重要。また、建設業における技術・技能は、実地で人から人へ教えてはじめて移転ができるもの。日・ベトナム間の人と人との交流により、建設業界における日・ベトナム両国の絆が一層強化されることを期待している(外務省・三宅駐ベトナム日本国大使館参事官)。
・ 日・ベトナム間において、建設工事のみならず建設分野に係る法律・政策の実施においても緊密かつ持続可能な協力関係を構築するため、今後、両国政府、企業がともに協議し、また経験を共有する機会を持つことが必要である(トラン・ヴァン・ソン副大臣)。
(2)講演
日本側及びベトナム側からそれぞれ、以下のとおり人材育成及び建設業に関わる法制度や技術の紹介が行われた。
【日本側】
演題 |
講演者 |
ベトナム建設人材の育成について |
中島正人 国土交通省大臣官房参事官(グローバル戦略) |
公共工事の入札契約制度と透明性の確保について |
石井龍 国土交通省土地・建設産業局建設業課課長補佐 |
ベトナム人技能実習生派遣・受け入れプログラムについて |
栁澤共榮 (公財)国際人材育成機構会長 |
現地のプロジェクトマネージャーの育成について |
木村昌彦 清水建設(株) 国際支店総務部拠点採用グループ長 |
地下建設及び関連技術について外 |
柳井泰司 大成建設(株) ベトナム総代表 |
【ベトナム側】
演題 |
講演者 |
ベトナム建設市場の概観 |
グェン・ヒ・ビック・フエ 建設省国際協力局長 |
建設事業における契約について |
ナム・ヴァン・カイン 建設省建設経済局長 |
ベトナムの建設分野における人材育成について |
グェン・ヒ・ンガ 建設省人事局次長 |
ベトナム建設法の改正について |
ホアン・ホ・ヴィン 建設省建設工事管理局副局長 |
地下における建設事業に係る技術について |
ホアン・アン・トゥアン LICOGI社ホーチミン支所長 |
(3)調印式
本建設会議内において、日ベトナム両国で設立された人材育成に関する協議会間の今後の協力関係の構築に向けた覚書の調印式が実施された。
【署名者】
・日本側:
ベトナム人材育成推進協議会
会長 尾形悟(大成建設(株)取締役副社長執行役員国際支店長)
・ベトナム側:
ベトナム建設技能及び技術向上協会
代表 ヴ・ティエン・ジャオ(LICOGI社 社長)
【立会人】
・日本側:
日原洋文 建設流通政策審議官
・ベトナム側:
トラン・ヴァン・ソン 建設副大臣
グェン・チェン・タン 交通運輸省イノベーション及び企業管理局長
第4回日・ベトナム建設会議の結果概要について(PDF形式:210KB)
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