平成21年3月16日
1.第5回世界水フォーラムの概要(別添参考1の通り)
(1)「世界水フォーラム」とは、世界の重大な水問題を討議するため開催される、水に関する世界最大級の国際会議
(世界水会議(民間のシンクタンク)と主催国政府の共催)。3年に1度、3月22日の「世界水の日」と同じ時期に1
週間程度開催。モロッコ・マラケシュ(1997年)、オランダ・ハーグ(2000年)、京都・滋賀・大阪(2003年)、メキシコ・
メキシコシティ(2006年)に続き、今回は第5回となる。
(2)第5回世界水フォーラムの主な構成は、次の通り
[1]テーマ別プロセス(6つテーマの下、約100のセミナー)
[2]政治プロセス(首脳級、閣僚級、国会議員、地方自治体)
[3]地域プロセス(4つの地域、3つの特別地域)
[4]ハイレベルパネル(災害、資金調達、食料及びエネルギー、衛生、変化への適応)
[5]多数のサイドイベントや展示(Water EXPO)等
2.第5回世界水フォーラムにおける国土交通省の貢献する主な会合等
(1)閣僚級国際会合
○閣僚級国際会合は、20(金)~22(月)の3日間行われ、最終日(22日)に、世界の水問題解決に向けた閣僚声明
が採択される予定であり、我が国からは、金子国土交通副大臣が参加します。
○特に、21日(土)に開催される、閣僚級円卓会議「水関連災害の被害軽減」の分科会では、日本が議長を務め、
世界水フォーラムにおいて日本のグループが主導している災害管理セッションの成果を金子副大臣から報告し、
世界の水災害被害軽減に向けた取組みについて議論を行う予定です。
(2)特別セッション「大規模自然災害に対する水インフラ・プロジェクトの危機管理」
○日時:19日(木)14時~
○主催:中国水利部
○概要:世界で激甚な水災害が頻発している現状を踏まえ、各国閣僚級が水災害に対する防災体制の経験を発表し、
その経験を共有することを目的としたもので、我が国からは、過去からの大規模な水災害の教訓、特に岩手・宮城
内陸地震の経験を踏まえて「大規模自然災害に対する日本の防災体制」について金子副大臣が発表し、災害に
対する国の役割、防災体制、危機管理体制等を紹介する予定です。
(3)日中韓閣僚級会合
○日時:20日(金)13時15分~
○共催:国土交通省、中国水利部及び大韓民国国土海洋部
○概要:気候変動などの新たなリスクに対応するため、河川及び水資源分野において、日中韓三国間の協力の更なる強
化を図ることを共同で発表する予定です。
(4)河川流域単位の総合水資源管理ガイドライン・サイドイベント
○日時:20日(金)17時~
○主催:ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)
○共催:国土交通省
○概要:国際合意事項となっている総合水資源管理の促進に、我が国として貢献するため、ユネスコと国土交通省が協働
で作成した「河川流域単位の総合水資源管理ガイドライン」についてのワークショップを開催し、金子副大臣も参加
して、ガイドラインの紹介とともに、さらに良いものにするための意見交換を行う予定です。
3.その他国土交通省が主催、共催するセッションなど
(1)河川流域単位の総合水資源管理ガイドライン発表式
※本式典は、我が国の皇太子殿下にもご臨席を賜る予定
○時間:3月16日(月)12:15~
○主催:ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)
○共催:国土交通省
○概要:ユネスコと国土交通省が協働で作成した「河川流域単位の総合水資源管理ガイドライン」について、松浦ユネスコ
事務局長を招いて発表式を行います。(別添参考3の通り)
(2)特別セッション「舟運:持続可能な将来に向けて」
※本セッションは、我が国の皇太子殿下にもご臨席を賜る予定
○時間:3月17日(火)15:00~
○主催:国際航路協会(PIANC)
○共催:国土交通省、国際協力機構、米国陸軍工兵隊
○概要:舟運が、省エネルギーで持続可能な輸送システムの構築と気候変動の緩和にどのように貢献できるのかについて、
舟運に関わる各国の研究者や行政関係者が各地における活用状況等について報告を行うとともに、今後の更なる
活用に向けた議論を行います。(別添参考4の通り)
(3)災害管理トピック
○日時:3月17日(火)~3月19日(木)
○共催:(独)土木研究所水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)、NPO法人日本水フォーラム(JWF)
○概要:ICHARMは、第5回世界水フォーラムで唯一の水災害に焦点を当てた「水災害管理」のトピックコーディネーターと
して、トピックの元で開催される「三者対話」「水災害管理における技術」「気候変動下におけるリスク管理」「災害/
紛争下における緊急水管理」の各セッションをコーディネートし、トピックからの災害管理に関するメッセージを提言する
予定です。これらの成果は、金子副大臣から閣僚級国際会合の場で通じて、世界の水担当の閣僚に向けて報告が
なされる予定です。
(4)セッション「水関連災害管理のための技術」
○時間:3月18日(水)11:00~
○共催:国土交通省、トルコ政府
○概要:水関連災害被害を軽減・防止するには、対策技術の活用が鍵となる。今後、地球温暖化に伴う気候変動の影響
で増大することが予想される水災害リスクに適応するため、適切な新技術の開発と、既存の技術との最適な組み合わ
せが重要となることから、災害管理のための技術の貢献に焦点を当てて議論が行われる予定です。
(5)「国際洪水イニシアチブ(IFI)」サイドイベント
○時間:3月21日(土)17:00~
○主催:(独)土木研究所水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)
○概要:ユネスコ、世界気象機関(WMO)、国際防災戦略(ISDR)及び国連大学を中心とした関係機関の洪水管理に関す
る調査研究、教育訓練、情報交流、技術協力の各分野においてより統一的、組織的な活動を行うことを目指してい
る国際洪水イニシアチブについて、事務局を務めるICHARMが、IFIの概要や各機関が果たしている洪水管理の取り組
み等についてフォーラム参加者に知っていただくためサイドイベントを開催する予定です。
(別添参考)
1.第5回世界水フォーラムについて
2.金子副大臣の出張日程
3.「河川流域単位の総合水資源管理ガイドライン発表式」の概要
4.特別セッション「舟運:持続可能な将来に向けて」
別添参考資料(PDF形式:362KB)