平成29年2月22日
違法設置の疑いのある昇降機の建築基準法違反に係るフォローアップの状況について調査を行いましたので、その結果を公表します。
国土交通省としては、建築基準法に違反する物件について、所有者等に対して引き続き昇降機の安全対策を徹底するよう是正指導を行うとともに、違法設置の疑いのある物件の把握に努めるよう関係特定行政庁に要請しています。
※本調査は、平成21年に発生した、工場における違法設置昇降機での死亡事故を契機として実施しています。
<違法設置昇降機における事故事例>
○事故発生状況
工場で、荷物を荷物用エレベーターに載せようとしていた女性パート従業員が、2階の出入口から1階に停止していたかごの上に落下した。
その後、他の従業員がエレベーターを作動させた結果、昇降路壁とかごの隙間に挟まれて、死亡した。
○建築基準法違反事項
・ドアスイッチが戸が閉じた後にかごが動くものになっていない
・出入口の施錠装置が外から解錠できないものになっていない
・定期検査を実施していない
平成28年10月31日
国土交通省より都道府県を通じて関係特定行政庁に調査を依頼
・ 過去に事故を起こした違法設置昇降機の製造・出荷メーカーの製品のうち適法に利用されていることが確認できないもの
・ 国土交通省に対し、違法設置の疑いがあると情報提供があった昇降機※
※情報の多くは労働基準監督署の立入検査の際に把握され、厚生労働省から国土交通省に情報提供されたもの
・ 建築基準法令への適合状況
・ 是正指導の状況等(是正済み、使用停止、当面の安全対策の実施、是正計画の提出等)
今回調査(※1) | 前回調査(※2) | 増減 | |||||
調査対象台数(※3) | 2,643台 | 2,416台 | 227台 | ||||
調査済みの台数 | 2,563台 | 2,349台 | 214台 | ||||
建築基準法違反なしの台数 | 113台 | 108台 | 5台 | ||||
建築基準法違反が判明した台数(A) | 2,450台 | 2,241台 | 209台 | ||||
是正済みの台数(B) | 1,178台 | 1,017台 | 161台 | ||||
是正指導中の台数 | 1,272台 | 1,224台 | 48台 | ||||
使用停止としている台数(C) | 577台 | 542台 | 35台 | ||||
当面の安全対策が行われている台数(※4) | 300台 | 255台 | 45台 | ||||
是正計画が提出されている台数(※5) | 364台 | 373台 | ▲ 9台 | ||||
是正率 (B)/(A) | 48% | 45% | |||||
是正済み又は使用停止の合計の率((B)+(C))/(A) | 72% | 70% |
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