平成25年11月22日
国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム(WP29)第161回会合の結果概要についてお知らせします。WP29は、自動車基準の国際調和と認証の相互承認を多国間で審議する唯一の場であり、我が国も積極的に参画しています。
本会合においては、日本の提案により2016年の創設を目指して現在検討が行われている「国際的な車両型式認証の相互承認制度(IWVTA、※1)」が、その実現に向けて大きく進展しました。今後、日本が中心となってIWVTAの実現を含む自動車基準の国際調和及び認証の相互承認が推進され、アジアの新興国を含む世界各国において、安全・安心な車社会を実現するとともに、我が国企業がより活動しやすい環境が整備されることが期待されます。
■ 日程:11 月11日(月)~15日(金)(現地時間)
■ 場所: スイス、ジュネーブ
■ 参加国・機関:51カ国及び地域の政府代表者、国際機関・自動車産業界の代表者
■ 今次WP29会合等での主な結果
(1)国際的な車両型式認証の相互承認制度(IWVTA)
今次WP29会合において、「国際的な車両型式認証の相互承認制度(IWVTA)に関する規則案策定」の作業部会議長を務める日本から、IWVTAに関する規則の骨格案を提案し、了承されました。また、IWVTAに必要な装置に係る協定規則については、この骨格案において示された53項目を参考に、今後、作業部会において検討を進めていくこととされました。
(2)乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法(WLTP)
WP29傘下に設置された排出ガスとエネルギーに関する専門分科会(GRPE)が同時期に開催され、日本が議論を主導してきた乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法(WLTP)案について合意されました。これにより、2014年3月に開催される第162回WP29において、WLTPは世界統一基準(gtr)として採択される見込みとなりました。
(3)その他
日本は、日ASEAN統合基金(JAIF)によるフィリピン自動車基準認証制度整備プロジェクト(※2)の取組の1つとして、今次WP29会合にフィリピン運輸通信省事務次官を招聘しました。アジアからの参加国の増加は、自動車基準認証制度整備のグローバル化に資するものであり、WP29議長からは同事務次官の参加への称賛がありました。
※1 IWVTAは、自動車に係る認証の相互承認を、これまでの装置単位から、車両単位へ発展する制度です。本制度の実現により、一カ国で車両認証を取得した自動車が、IWVTAに加盟している世界各国で受け入れられるようになります。
※2 本プロジェクトは、日本からの専門家派遣等によりフィリピンにおける自動車基準認証制度の整備等に関する助言を行い、同国の「国連の車両等の型式認定相互承認協定(略称)」(1958年協定)への加盟を支援するものであり、事業期間は2年を予定しています。
【報道発表】国連自動車基準調和世界フォーラム第161回会合の結果について(PDF形式)
別紙1 自動車基準調和世界フォーラム(WP29)の概要(PDF形式)
別紙2 国際的な車両認証型式認証の相互承認制度(IWVTA)の概要(PDF形式)
別紙3 乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法(PDF形式)
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