平成27年8月28日
○京都府内の国道24号勧進橋(国土交通省管理)において、耐震補修・補強工事の完了後に落橋防止装置※等の溶接部における不良が確認され、平成27年8月12日に近畿地方整備局京都国道事務所が記者発表を行ったところです。
※落橋防止装置とは、兵庫県南部地震程度の地震を越えるような大きな地震動により、これらの地震にもある程度耐えるよう設計されている支承などが万一破壊した場合でも、上部構造が落下するような致命的な状態とならないためにフェイルセーフとして設置しているものです。
○本件に関して、元請会社であるショーボンド建設(株)から近畿地方整備局への報告により、以下の事実を把握しました。
・溶接不良は、落橋防止装置等の部材の製作者である久富産業(株)が、工場内の溶接作業工程の一部を意図的に怠っていたことが原因である可能性が高いこと
・元請会社への納品の際に求めている超音波探傷試験に際し、溶接検査会社である(株)北陸溶接検査事務所の職員が、過去約5年間にわたって不良データの隠蔽を行っていた可能性があること
○このため、各地方整備局等及び高速道路会社において、当面、以下の対応を実施することとしましたので、お知らせいたします。
・久富産業(株)が製作した製品を使用した過去5年間の耐震補修・補強工事について、同社製の部材の溶接部の健全性の検査を実施する
・上記検査の結果、不良と判明した部材については、速やかに補修を行うよう、所定の手続きを行う
○今後、原因究明、再発防止策を検討していく中で、橋梁の溶接部に対する非破壊検査の活用を含めた定期点検の充実について検討してまいります。
○併せて、橋梁関連メーカーに対して、久富産業(株)が製作した製品を使用した耐震補修・補強工事について各発注者にご報告いただくよう、今後、業団体等を通じて協力要請などの対応を行ってまいります。
○また、地方公共団体に対しては、全ての都道府県に設置している道路メンテナンス会議(地方整備局、高速道路会社、都道府県、市町村等により構成)を活用し、国及び高速道路会社の対応について情報提供するとともに、技術的助言を行ってまいります。
記者発表資料(PDF形式)
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